
「かかりつけの動物病院は、1か所に決めたほうがいいのかな?」
そう思いながら、いくつかの動物病院を利用してい飼い主さんもいるのではないでしょうか。
実は、かかりつけを1か所に決めることだけが、愛犬のための動物病院との付き合い方ではありません。
普段の診察を受ける動物病院とは別に、
- 夜間や休日に受診する病院
- 専門的な診療を受ける病院
など、愛犬の状況に合わせて複数の動物病院を利用することもあります。
また、愛犬の健康状態や生活環境が変われば、かかりつけ病院を変えることもあるでしょう。
大切なのは、病院の数ではなく、愛犬に必要な診療を受けられるよう、どの病院をどんなときに利用するのかを考えておくことです。
本記事では、複数の動物病院を利用する場合の考え方から、かかりつけの選び方、病院を変えるときやセカンドオピニオンを受けるときのポイントまで、わが家の経験も交えながら紹介します。
この記事でわかること
- 複数の動物病院を利用するときの考え方
- かかりつけの動物病院を選ぶときのポイント
- かかりつけを変えるときに知っておきたいこと
- 複数の動物病院を利用するときに大切な診療情報の共有
愛犬の年齢や健康状態、必要な診療に合わせて、動物病院をどのように利用するか考えるときの参考にしてください。
動物病院は
複数利用してもいい?

愛犬のために動物病院を探していると、
「かかりつけは1か所でいいの?」
と疑問に思うことがあるかもしれません。
結論からいうと、かかりつけの動物病院を1か所に決めることだけが選択肢ではありません。
「かかりつけ」といっても、その付き合い方は一つではありません。
本章では、動物病院を複数利用するときの考え方と、それぞれの動物病院の役割について紹介します。
かかりつけ動物病院の役割

かかりつけ動物病院とは、愛犬の普段の健康管理や、病気や体調の変化について継続して相談する動物病院のことです。
以下のような役割があります。
- 健康診断や予防接種などの予防診療
- 体調が悪くなったときの診察
- 持病や慢性的な病気の継続的な診療
- 愛犬の健康状態についての相談
かかりつけの動物病院があれば、これまでの病気や治療、検査結果などの経過を踏まえて診てもらえるため、愛犬に気になる変化があったときにも安心につながります。
また、愛犬の病気によっては、専門的な診察や検査を受けるために、別の動物病院を利用する場合もあります。
専門的な継続治療が必要になり受診する機会が多くなった場合などは、かかりつけを変えるという選択肢もあります。
一方で、普段の健康管理をお願いする動物病院と、特定の病気を継続して診てもらう動物病院をそれぞれかかりつけとして利用するなど、愛犬の状況によってかかりつけの動物病院が複数になる場合もあります。
複数の動物病院で役割を分ける
動物病院は、愛犬の状況に合わせて複数利用することもできます。
たとえば、以下のように動物病院ごとに役割を分ける方法があります。
動物病院ごとの役割
- 普段の診察や健康管理、予防接種をする病院
- かかりつけの休診日や夜間に受診する病院
- 専門的な検査や治療を受ける病院
- 特定の病気を継続して診てもらう病院
- 治療について別の獣医師の意見を聞く病院(セカンドオピニオン)
もちろん、すべてのケースで複数の動物病院を利用する必要があるわけではありません。
普段から診てもらっている動物病院をかかりつけとして、必要になったときだけ別の病院を利用する場合もあれば、病気によって継続して診てもらう病院が分かれる場合もあります。
愛犬の年齢や健康状態、必要な診療、住んでいる地域などによっても、動物病院との付き合い方は変わります。
大切なのは、愛犬に必要な診療を受けられるよう、それぞれの動物病院をどのように利用するかを考えておくことです。
わが家の動物病院の選び方

わが家では、愛犬の年齢や病気、そのときに必要な診療に合わせて、いくつもの動物病院を利用してきました。
改めて診察券を確認してみると、シロタンとチョコ丸がお世話になった動物病院は、合わせて11か所もありました。
それぞれの病院で、主に次のような役割がありました。
シロタンが受診した病院
- A病院:最初のかかりつけ
… - 主に予防接種
- B病院:2番目のかかりつけ
…予防接種、体調不良の際に受診 - C病院:3番目のかかりつけ
…B病院が遠かったため、近所の病院に変更 - D病院
…かかりつけの休診日に受診する病院 - E病院:しつけ・行動診療科を受診
- F・G病院:ヘルニアの専門病院
(F:セカンドオピニオン、G:手術) - H病院:夜間救急の病院
- I 病院:鍼灸治療(ヘルニア)
- J病院:歯科専門病院(歯石除去)
チョコ丸が受診した病院
- C病院:かかりつけ
- H病院:脳炎の治療を受けた病院、夜間救急
- I 病院:鍼灸治療(脳炎)
- J病院:歯科専門病院(歯石除去)
- K病院:眼科専門病院
11か所と聞くと多く感じるかもしれませんが、実際に主にお世話になった病院は、
- シロタンは、C・D・I 病院の3か所
- チョコ丸は、C・H・I 病院の3か所
でした。
このように振り返ってみると、わが家では『動物病院を複数利用する』というより、それぞれの病院に役割があり、必要に応じて利用してきました。
特に、長年かかりつけとしてお世話になったC病院は、愛犬たちのことを継続して診てもらえるだけでなく、私の思いにも寄り添ってもらえる、とても心強い存在でした。
チョコ丸が脳炎になったとき、最初の診察は夜間救急のH病院でしたが、その後の検査や治療を受けるかを決められず、かかりつけのC病院に相談しました。
そのときの経緯はこちらの記事で紹介しています。
かかりつけ以外の
動物病院が必要になるのは
どんなとき?

かかりつけの動物病院があっても、愛犬の状況によっては、別の動物病院を利用することがあります。
たとえば、
- 夜間や休日に急な受診が必要になったとき
- 専門的な診療を受けたいとき
- 治療について別の獣医師の意見を聞きたいとき
などです。
また、診療方針や通いやすさなどを理由に、今までの動物病院から別の病院へ変えることもあるでしょう。
本章では、かかりつけ以外の動物病院を利用するのはどのような場合なのか、具体的に見ていきます。
休診日や夜間に
急な受診が必要になったとき
愛犬の体調が悪くなったとき、かかりつけの動物病院が休診日だったり、夜間など診療時間外の場合もあります。
そのようなときに備えて、夜間や休日に診療している動物病院をあらかじめ調べておくと、いざというときにも安心です。
事前に、次のようなことを確認しておきましょう。
確認しておきたいこと
- 診療している曜日や時間
- 夜間・休日の受診方法
- 自宅からの距離や移動手段
- 対応している診療内容
普段はかかりつけ病院で診てもらい、かかりつけの診療時間外は別の動物病院に相談するという使い分けもできます。
わが家の体験談
〜休診日・夜間 編〜
わが家の愛犬シロタンはパピーの頃から、お腹の調子を崩すことがよくありました。
そして、なぜかかかりつけの休診日に体調を崩すことも多かったのです。
かかりつけのC動物病院の休診日は、B動物病院やD動物病院を利用していました。
特にD動物病院は休診日がなかったので、利用しやすい病院でした。
シロタンが急性膵炎になったときも、かかりつけC動物病院の休診日に体調を崩したため、D病院を受診しました。
そのときのことは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
また、夜間に体調を崩したときはH病院を利用していました。
H病院は近所で24時間診療をしている唯一の動物病院です。
わが家の愛犬チョコ丸が痙攣を起こしたときには、夜間に何度もH病院へ駆け込みました。
チョコ丸が脳炎と診断されてからは、いつ痙攣を起こすか分からなかったため、脳炎についてはH病院で、それ以外の診察や健康管理は、引き続きかかりつけのC病院で診てもらっていました。
このように、夜間に急な受診が必要になったときに利用する病院と、普段の診察を受けるかかりつけ動物病院で、役割を分けていました。
専門的な診療や検査を受けたいとき

動物病院によって、診療できる分野や検査機器、設備などには違いがあります。
かかりつけの動物病院で診察を受けた結果、より詳しい検査や専門的な診療が必要になることもあります。
たとえば、次のような場合です。
- 特定の病気について詳しく診てもらいたい
- 専門的な検査を受けたい
- CTやMRIなど、かかりつけにはない検査設備が必要
- 専門的な治療について相談したい
かかりつけの動物病院から、専門的な診療を受けられる病院を紹介してもらえる場合もあります。
普段はかかりつけ動物病院で診てもらい、必要なときに専門的な診療を受けるという方法もあります。
わが家の体験談
〜専門病院受診 編〜
わが家の愛犬シロタンが椎間板ヘルニアで手術が必要になったときは、G動物病院を受診し、治療を受けました。
もともとは、かかりつけのC動物病院でエコー検査を受けた際に肝臓に影があると指摘され、CT検査を受けるためにG動物病院を予約していました。
ところが、受診日の朝にシロタンが椎間板ヘルニアを発症し、予定していたCT検査ではなく、MRI検査を受けることになりました。
そのときの経緯については、こちらの記事で紹介しています。
治療について
別の獣医師の意見を聞きたいとき
愛犬が病気になったとき、現在の診断や治療方針について、ほかの獣医師の意見も聞いてみたいと思うことがあります。
そのような場合に利用できるのが、セカンドオピニオンです。
セカンドオピニオンでは、現在の診療内容を別の獣医師に伝えたうえで、診断や治療について意見を聞きます。
たとえば、次のようなことを知りたいときに検討できます。
セカンドピニオンを検討する理由
- 現在の診断について別の獣医師の意見を聞きたい
- ほかの治療方法があるのか知りたい
- 今受けている治療について、もう少し詳しく理解したい
愛犬の治療について疑問や不安がある場合は、セカンドオピニオンを受けて、別の獣医師の意見を聞くことも選択肢の一つです。
わが家の体験談
〜セカンドオピニオン 編〜

愛犬シロタンが椎間板ヘルニアになったときは、3か所の動物病院を受診しました。
最初は、お腹を丸めているのが気になり、かかりつけのC動物病院を受診しました。
そこで「ヘルニアが疑われる」と言われました。
紹介先の大学病院でのMRI検査を勧められましたが、予約が2週間後になると聞き、自分で他の専門病院を探しました。
実は、ヘルニアという診断に少し疑問があったこともあり、セカンドオピニオンの意味も兼ねて自分で探したF動物病院を受診しました。
検査の結果、やはり椎間板ヘルニアの診断でしたが、急いで治療をする必要がある状況ではありませんでした。
F病院は自宅から遠かったこともあり、2回目にヘルニアの症状が出たときは、別のG病院で治療を受けました。
かかりつけ動物病院を変えたいとき
愛犬の年齢や健康状態、飼い主さんの生活スタイルの変化などによって、「別の病院に変えたい」と思うことがあります。
たとえば、次のようなことがきっかけになる場合があります。
かかりつけを変えたい理由
- 通院することが難しくなった
- 診療時間が生活スタイルに合わなくなった
- 獣医師への相談や説明について、別の病院を探したいと思った
- 愛犬の状態が変わり、より適した診療を受けられる病院を探したい
かかりつけ動物病院は、愛犬と飼い主さんにとって通いやすく、相談しやすいことなどを考えて選ぶのがおすすめです。
わが家の体験談
〜かかりつけ 編〜

シロタンは、わが家で初めてお迎えした愛犬でした。
何もかも手探りだったので、最初は近所の知人に教えてもらった動物病院を利用していました。
- 予防接種は近所のA動物院
- 体調不良のときは少し距離のあるB動物病院
を受診していました。
しかし、体調が悪いときにB病院まで通うのはシロタンも大変そうだったため、自宅近くの別の動物病院を探し、C動物病院を見つけました。
C動物病院の獣医師さんは、説明がとても丁寧でわかりやすかったので、
「かかりつけはここにしよう」
と、すぐに決めました。
C病院は獣医師さんお一人で診療されていたため、休診日はB病院やD病院も利用していました。
B病院やD病院の診療も丁寧でしたが、C病院からかかりつけを変えることはありませんでした。
かかりつけの動物病院を
選ぶときに確認したいこと
かかりつけの動物病院を選ぶときは、通いやすさや相談しやすさなど、いくつかの確認したいポイントがあります。
愛犬の年齢や健康状態、飼い主さんの生活スタイルなどによって、必要な診療や通院のしやすさが変わることもあります。
そのため、今の愛犬に合った動物病院を選ぶことが大切です。
本章では、かかりつけの動物病院を選ぶときに確認しておきたいポイントを紹介します。
通いやすさや診療時間を確認する
動物病院を選ぶとき、まず確認したいのが通いやすさです。
健康なときの予防接種などでは気にならなくても、病気やけがで何度も通院することになれば、自宅からの距離や移動方法が負担になることがあります。
また、診療時間や休診日も確認しておきましょう。
動物病院選びで確認したいこと
- 自宅から無理なく通える距離か
- 診療時間が生活スタイルに合っているか
- 休診日はいつか
- 予約が必要なのか、予約なしでも受診できるのか
- 車で通う場合は駐車場があるか
愛犬の通院が続いた場合のことも考えて、無理なく通えるかどうかを確認しておくとよいでしょう。
わが家の体験談
〜かかりつけの決め手 ①〜
わが家のかかりつけのC動物病院の休診日に利用していたD動物病院は、予約制でした。
急な体調不良で受診したときも丁寧に診察してもらえましたが、予約外で受診すると待ち時間が長くなることがありました。
体調が悪いときの待ち時間は、愛犬にとっても負担になります。
そのため、わが家では予約制ではないC動物病院のほうが合っていました。
予約制ではないC動物病院では、時間帯によっては待合室に座れないほど、犬や猫と飼い主さんで混み合っていることもあり、外で待機することもありました。
ですが、通い続けるうちに空いている時間帯が分かるようになり、混み合う時間を避けて受診していました。
例えば、診療開始時間の数分前から待機しておくと、待ち時間もほとんどなく受診できました。
愛犬シロタンがハイシニアになってからは、待ち時間が長くなりそうなときに一度自宅に戻って待機し、診察時間が近づくと電話で連絡をもらうなど、柔軟に対応してくださり助かりました。
診察が丁寧で相談しやすい動物病院は他にもありましたが、わが家がC動物病院をかかりつけとして選んだ決め手は、急な体調変化のときに受診しやすかったことです。
獣医師に相談しやすく、説明に納得できるか
かかりつけの動物病院では、病気やけがだけでなく、普段のちょっとした変化について相談することもあります。
そのため、
- 獣医師に質問や相談がしやすいか
- 自分が知りたいことを聞けるか
という点も、病院選びのポイントになります。
診断や治療について説明を受けたときに、分からないことを質問でき、飼い主さん自身が内容を理解しながら治療について考えられることも大切です。
また、治療について分からないことがあったときに、質問しやすい雰囲気かどうかも、実際に受診してみないと分からない部分があります。
病院のホームページや口コミなどで事前に情報を集めるだけでなく、実際に受診してみて、愛犬との相性や相談のしやすさを確認する方法もあります。
わが家の体験談
〜かかりつけの決め手②〜
わが家が最初にかかりつけとしていた動物病院は、知人から紹介してもらった病院でした。
ですが、自宅からの距離の問題もあり、自分でもインターネットで近所の動物病院を探し、C動物病院を見つけました。
もちろん、口コミも読みました。
口コミは受診するかどうかを決めるときの参考にはしましたが、かかりつけにするかどうかの決め手は、実際に受診したときの病院の雰囲気や、獣医師さんの診察、説明の丁寧さでした。
特に、他の病院で治療を受けていたチョコ丸の脳炎についても、親身になって相談に乗ってくださり、本当に心強かったです。
また、厳しい検査結果に待合室で私が泣いていると、動物看護師さんが来て寄り添ってくれたこともありました。
愛犬たちの健康管理を生涯にわたってお願いできてよかったと、今でも感謝しています。
愛犬に必要な診療や検査に対応できるか
動物病院によって、対応している診療内容や検査設備などは異なります。
健康なときには気にならなくても、愛犬が病気になったときに、必要な検査や治療に対応できるかどうかが重要になることもあります。
動物病院を探すときは、現在の愛犬に必要な診療だけでなく、今後必要になる可能性のある診療についても確認しておくとよいでしょう。
確認しておきたい内容
- 一般的な診察や予防診療に対応しているか
- 必要な検査を受けられる設備があるか
- 愛犬の持病や気になる症状について相談できるか
- 専門的な診療が必要になった場合に対応できるか
すべての検査や治療を一つの動物病院で受けられる必要はありません。
かかりつけで対応できない診療が必要になったときに、ほかの動物病院や専門施設を紹介してもらえるかどうかも含めて考えるとよいでしょう。
わが家でも、かかりつけ動物病院で対応していない検査や治療が必要な時は、別の動物病院を受診していました。
夜間や休診日の対応を確認しておく
かかりつけの動物病院が、夜間や休診日に診療しているとは限りません。
そのため、普段の診療時間だけでなく、時間外に愛犬の体調が急に悪くなった場合の対応についても確認しておきましょう。
確認しておきたい内容
- 夜間や休診日は診療しているか
- 時間外に電話で相談できるか
- 夜間救急を行っている動物病院を案内しているか
- 診療時間外に受診する場合の方法が決まっているか
かかりつけの診療時間外にどこへ相談すればよいのかをあらかじめ確認しておくと、急な受診が必要になったときにも対応しやすくなります。
わが家の体験談
〜夜間診療 編〜
わが家が夜間救急病院を探したきっかけは、まだ愛犬シロタンが若かった頃、お散歩の途中でたまたま『24時間救急動物病院』という看板を見つけたことでした。
「そうか、救急のことも考えておかなくちゃ」
と思い、夜間診療を受け付けている動物病院を探し、H病院を見つけました。
その後、愛犬シロタンが夜遅くに体調を崩したことがありました。
翌朝まで待てないほどではありませんでしたが、翌日は仕事があり、受診できるのは夕方になってしまいます。
そこで、夜間のうちに診てもらおうと思い、初めて夜間救急でH病院を受診しました。
そして、愛犬チョコ丸が夜中に突然痙攣を起こしたときには、24時間診療体制のH病院は本当に心強い存在でした。
かかりつけ動物病院が夜間診療を行っていない場合は、あらかじめ夜間に受診できる動物病院を探しておくと、急な受診が必要になったときにも対応しやすくなります。
必要に応じてほかの動物病院と連携できるか
愛犬の病気やけがによっては、かかりつけの動物病院だけでは対応が難しく、より専門的な診療や検査が必要になることがあります。
そのような場合には、かかりつけの動物病院から、専門的な診療を行う動物病院や、必要な検査設備を備えた医療機関を紹介されることがあります。
かかりつけの動物病院で検査や治療が難しい場合に、
- ほかの動物病院や専門施設を紹介してもらえるのか
- 連携して診療を受けられるのか
についても、確認しておきたいポイントです。
すべての診療を一つの動物病院で完結させるのではなく、必要に応じてほかの動物病院と連携しながら診療を受けられる体制があることも、かかりつけを選ぶときの大切なポイントになります。
わが家の体験談
〜専門病院の紹介〜
わが家の愛犬シロタンが椎間板ヘルニアになったときには、かかりつけのC動物病院から大学病院を紹介してもらいました。
さらに、ヘルニアの再発を繰り返した際、治療を受けたG動物病院に、
「鍼灸治療を受けてみたい」
と相談したところ、I 動物病院を紹介してもらいました。
また、愛犬チョコ丸の目が白く濁ったため、かかりつけのC動物病院を受診した際には、詳しい検査を受けるために眼科専門のK動物病院を紹介してもらいました。
K動物病院で検査を受けたところ、角膜ジストロフィーと診断され、定期的に受診することになりました。
このように、必要な診療に合わせて別の動物病院を紹介してもらえることは、飼い主にとっても心強いことでした。
複数の動物病院を
利用するときに大切なこと
複数の動物病院を利用することで、必要なときに専門的な診療を受けたり、夜間や休日の受診に対応したりできます。
一方で、複数の病院にかかる場合は、これまでの診療内容が分からなくならないようにしておくことも大切です。
ここでは、複数の動物病院を利用するときに意識しておきたいことを紹介します。
愛犬の診療情報をできるだけ共有する
複数の動物病院を利用する場合は、これまでの病気や治療について、それぞれの動物病院に伝えられるようにしておきましょう。
特に、次のような情報は受診する際に伝えられると、これまでの経過を踏まえて相談しやすくなります。
受診の際に伝えたい内容
- これまでに診断された病気
- 現在治療している病気
- 現在飲んでいる薬
- 過去に受けた手術や治療
- アレルギーなど、分かっていること
- 最近受けた検査の内容や結果
飲んでいる薬がある場合は、薬名や飲んでいる量、回数などが分かるようにしておくとよいでしょう。
動物病院によっては、紹介状や検査結果などの診療情報を用意してもらえる場合もあります。
別の病院を受診するときに必要になりそうな情報は、事前に確認しておくとよいでしょう。
愛犬チョコ丸の目が白く濁った時は、かかりつけ動物病院の獣医師さんが紹介状を書いてくださったので、眼科専門動物病院ので診察がスムーズでした。
セカンドオピニオンでは
相談したいことを整理しておく
現在の診断や治療について別の獣医師の意見を聞きたい場合は、セカンドオピニオンを受けるという方法があります。
受診する前に、何について相談したいのかを整理しておくと、限られた診察時間でも聞きたいことを伝えやすくなります。
例えば、
- 現在の診断について別の意見を聞きたい
- ほかの治療方法があるのか知りたい
- 今の治療を続ける場合の選択肢を知りたい
- 専門的な検査や治療が必要なのか相談したい
などがあります。
これまでの検査結果や診療内容が分かる資料を持参できれば、現在までの経過も説明しやすくなります。
愛犬シロタンがかかりつけで椎間板ヘルニアと診断された時は、別の病院でも診てもらい治療方針を相談しました。
愛犬チョコ丸が夜間救急で脳炎と診断された時は、検査や治療についてかかりつけの獣医師さんに相談しました。
かかりつけの動物病院を変えるとき
かかりつけの動物病院は、一度決めたらずっと同じ病院に通わなければならないわけではありません。
次のような場合は、かかりつけの動物病院を変えることもあります。
- 引っ越しなどで通院が難しくなった
- 愛犬の病気によって専門的な治療が必要になった
- 診療時間が生活スタイルに合わなくなった
- 獣医師への相談や説明に不安を感じるようになった
かかりつけを変える場合は、これまでの診療内容や治療の経過など、次のような内容を新しい動物病院に伝えるとスムーズです。
新しいづ物病院へ伝えること
- 継続している治療がある場合は、これまでの診断や治療内容を伝える
- 現在飲んでいる薬がある場合は、薬の名前や量などを伝える
- 最近受けた検査がある場合は、検査結果などを確認しておく
- 必要に応じて、以前の動物病院に紹介状や診療情報を用意してもらう
一方で、これまで大きな病気や治療歴がなく、引き継ぐ診療情報がほとんどない場合は、これまでの経過を新しい動物病院で伝えればよい場合もあります。
かかりつけを変えること自体に問題があるわけではありません。
愛犬の現在の状態や通院のしやすさなどを考えながら、新しい動物病院を探すことも選択肢の一つです。
わが家の体験談
〜診療情報の引き継ぎ〜
わが家では、愛犬シロタンが2歳の頃、かかりつけをB動物病院から自宅近くのC動物病院へ変えました。
その頃は、シロタンもまだ若く、持病もありませんでした。
そのため、以前のB動物病院から紹介状などを用意してもらうこともなく、C動物病院でもスムーズに診療を受けることができました。
その後、シロタンがシニアになり、持病を抱えるようになってからは、C動物病院以外を受診するときに、最新の検査結果を持参するようにしていました。
そうすることで、同じ検査を繰り返す必要がなく、愛犬の負担を減らすことにもつながりました。
また、かかりつけ以外の動物病院で受けた検査結果は、C動物病院にも共有していました。
愛犬の年齢や健康状態によっても、必要な診療情報は変わるため、病院を変えるときや複数の動物病院を受診するときには、これまでの診療内容を共有できるようにしておくとスムーズです。
飼い主が把握しておくこと
複数の動物病院を利用していると、どの病院で何を診てもらったのか、どのような治療を受けているのかが分からなくなることもあります。
そのため、飼い主さん自身も愛犬の診療情報と、利用する動物病院の役割を把握しておくとよいでしょう。
愛犬の診療情報を把握しておく
愛犬について、次のような情報を簡単に整理しておくと、別の動物病院を受診するときにも説明しやすくなります。
- これまでにかかった病気
- 現在治療している病気
- 現在飲んでいる薬
- 最近受けた検査や治療
- 獣医師から説明されたこと
すべてを細かく記録する必要はありません。
スマートフォンなどに受診日や診療内容を簡単に残しておくだけでも、あとから確認しやすくなります。
私は、愛犬の持病の経過や飲んでいる薬について、『ペットノート』というスマホアプリにまとめていました。
利用する動物病院の役割を整理しておく
複数の動物病院を利用する場合は、それぞれの病院にどのような役割があるのかを飼い主さん自身が整理しておくと分かりやすくなります。
- 普段の診察や健康管理を相談する病院
- 夜間や休日に受診する病院
- 専門的な検査や治療を相談する病院
- セカンドオピニオンを相談する病院
愛犬の状態や住んでいる地域によって、利用する動物病院や役割は変わります。
複数の動物病院を利用するときは、愛犬の診療情報を整理しておき、必要なときにどの病院へ相談するのかを決めておくと、受診先を選びやすくなります。
まとめ
かかりつけの動物病院は、必ず1か所に決めなければならないわけではありません。
普段の診察を受ける病院とは別に、夜間や休日に対応している病院や、専門的な診療を受ける病院など、愛犬の状況に合わせて複数の動物病院を利用する方法もあります。
また、引っ越しや通院のしやすさ、愛犬の病気や治療内容、獣医師との相談のしやすさなどを理由に、かかりつけの動物病院を変えることもあります。
複数の動物病院を利用したり、かかりつけを変えたりするときは、次のポイントを確認しておきましょう。
- かかりつけの動物病院は、1か所に決めなくてもよい
- 夜間・休日や専門的な診療など、必要に応じて別の動物病院を利用できる
- かかりつけを選ぶときは、通いやすさや診療時間、相談のしやすさなどを確認する
- 複数の動物病院を利用する場合は、愛犬の診療情報や現在の治療内容を伝えられるようにしておく
- セカンドオピニオンを受けるときは、何について相談したいのかを整理しておく
- かかりつけを変える場合は、継続治療や薬、検査結果など、必要な診療情報を新しい病院に伝える
- 飼い主自身も愛犬の診療情報と、それぞれの動物病院の役割を把握しておく
愛犬の年齢や健康状態、住んでいる地域によって、必要な動物病院や利用方法は変わります。
『かかりつけは1か所』という形にこだわるのではなく、愛犬に必要な診療を受けられること、そして飼い主さん自身が無理なく通えることを考えながら、わが家に合った動物病院との付き合い方を見つけていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

📚主な参考情報
- 公益社団法人 日本獣医師会,「家庭動物診療」
https://jvma-vet.jp/small/medicalcare.html- 北海道大学動物医療センタ,「よくあるご質問」
https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/owner/question/


