
老犬が突然ご飯を食べなくなると、
「何かの病気?」
「このまま食べなかったらどうしよう…」
と、本当に不安になりますよね。
わが家の愛犬シロタンも、15歳になった頃に急に食欲が落ちてしまいました。
それまで食べていたドッグフードも、手作りご飯も、市販のレトルトフードもほとんど口にせず、チュールに頼る日々が続きました。
「このまま何も食べなかったら、どんどん痩せてしまうのでは…」
「もしかして、もう体が限界なのだろうか…」
そんな不安が頭から離れず、お別れの時が近づいているのではないかと、焦りで胸がいっぱいになりました。
実際に、「ドッグフードは食べないのにチュールだけは食べる」という老犬は少なくありません。
しかし、その一方で、
「チュールばかりで本当に大丈夫?」
「栄養は足りているの?」
「どうすれば、またごはんを食べてくれるの?」
と、さらに悩んでしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
本記事では、愛犬がごはんを食べなくなり、不安な毎日を過ごしている飼い主さんに向けて、『チュールしか食べない理由と対処法』についてまとめました。
この記事でわかること【4つ】
- 老犬がチュールしか食べない理由
- チュールだけでも栄養は足りるのか
- チュールだけ食べ続けるリスク
- ご飯を食べないときの対処法とチュールの活用方法
わが家の愛犬シロタンが乗り越えた体験談も交えながら、飼い主目線でわかりやすくお伝えします。
チュールを「どれくらい与えて良いのか」については、こちらの記事で解説しています。
老犬がチュールしか
食べないのは大丈夫?

「ドッグフードは食べないのに、チュールだけは食べる」
老犬と暮らしていると、こうした場面に直面することがあります。
実は、老犬が食べなくなる理由はひとつではありません。
老化による自然な変化のこともあれば、体調不良や病気のサインである場合もあります。
また、「ごはんは食べないのにチュールは食べる」という行動にも、きちんとした理由があります。
本章では、
- 老犬がチュールしか食べない理由
- 「大丈夫なケース」と「注意が必要なケース」の見分け方
について、わかりやすく解説します。
老犬がごはんを食べなくなる理由

老犬が、チュールは食べるのに、ドッグフードは食べない!
この行動にはきちんとした理由があります。
そしてその多くは、老化や体調の変化によって、これまでと同じように食べられなくなっているサインです。
その理由について、わかりやすく整理していきましょう。
嗅覚・味覚の低下と嗜好性の変化
老犬になると、まず大きく変わるのが嗅覚や味覚です。
犬は人間以上に『匂い』で食欲を感じる動物です。
そのため、嗅覚が衰えると、今まで普通に食べていたドッグフードでも「美味しそう」と感じにくくなることがあります。
一方でチュールは、
- 香りが強い
- 味がはっきりしている
- 嗜好性が高く作られている
という特徴があります。
『チュールしか食べない』のではなく、『チュールなら感じ取れる・食べられる』状態になっている可能性があります。
わがままではなく、老化による自然な変化のひとつです。
歯や顎の衰えによる食べづらさ
もうひとつ大きな理由が、『食べづらさ』です。
老犬になると、以下のような変化が起こりやすくなります。
老犬に起こる変化
- 歯がぐらつく・抜ける
- 歯周病による痛み
- 顎の力の低下
この状態で硬いドッグフードを食べようとすると、
- 痛い
- 噛めない
- 飲み込みづらい
と感じてしまうことがあります。
この場合、見た目には元気でも、実際には『食べたくても食べられない状態』になっていることがあります。
一方でチュールには、以下のような特徴があり、口のトラブルがあっても食べやすいのです。
チュールの特徴
- やわらかいペースト状
- 噛まずに飲み込める
- 口の中の負担が少ない
フードを残す理由が「嫌い」ではなく、「食べにくい」可能性もあります。
胃腸の不調や持病の影響
老犬がごはんを食べないとき、見逃せないのが体調の変化です。
特にシニア期の犬では、以下のような問題が、食欲に大きく影響することがあります。
老犬に起こりやすい問題
- 胃腸の働きの低下
- 腎臓や肝臓の病気
- 膵炎などの消化器トラブル
体調が優れないとき、犬は本能的に”消化に負担がかかるものを避ける”傾向があります。
その結果、
- 重たいドッグフードは食べない
- 軽くて食べやすいものだけ口にする
という状態になることがあります。
チュールは水分が多く、少量でも食べやすいため、体調が悪いときでも受け入れやすい食べ物です。
『チュールしか食べない』は、不調のサインかもしれないため、食欲だけでなく、元気や排泄の様子なども合わせて観察しましょう。
老化による食欲低下と病気の見分け方

老犬が食べないとき、多くの飼い主さんが悩むのが『老化なのか、病気なのか』という判断です。
完全に見分けることは難しいですが、ひとつの目安があります。
老化による食欲低下の目安
- 元気に歩く・散歩できる
- 水は普通に飲む
- 好きなものは食べる
このような状態なら、老化による食欲低下の可能性も考えられます。
一方で、次のような変化がある場合は体調不良のサインかもしれません。
体調不良のサイン
- ぐったりしている
- 嘔吐や下痢がある
- 水も飲まない
- 急に体重が減った
特に老犬では、食欲低下が病気の最初のサインになることもあります。
「老犬だから食べないのかな」と思い込まず、普段の様子と比べて違和感がある場合は、早めに動物病院で相談することも大切です。
すぐ病院へ行くべき危険サイン

老犬が食べないとき、すべてが緊急というわけではありませんが、次のような症状がある場合は注意が必要です。
注意が必要な場合
- 丸1日以上ほとんど何も食べない
- 水も飲まない
- 嘔吐や下痢が続く
- ぐったりして動かない
- 呼吸が荒い
- 急激に体重が減った
特に老犬は体力が落ちているため、食べない状態が続くと急激に弱ってしまうことがあります。
『いつもと様子が違う』と感じた場合は、無理に様子を見るより動物病院で相談することも大切です。
わが家の老犬シロタンの場合

わが家のシロタンも、15歳をすぎた頃、食欲が急に落ちてチュールに頼る日々が続いたことがあります。
その時の血液検査で腎機能の悪化が見つかり、慢性腎臓病と診断されました。
そのため、リンの排泄をサポートするサプリメントを試したり、手作りごはんを用意したりと、なんとか食べてもらおうと色々工夫しました。
しかしなかなか効果が見られず、お腹を痛がっているようにも見えたため、まずは胃腸の調子を整える治療やケアを優先することにしました。
すると、少しずつ食欲が戻ってきたのです。
老犬の場合、老化と体調不良や持病、原因は一つではないかもしれません。
老犬が食べないとき
チュールで
栄養補給になる?

老犬がごはんを食べなくなると、チュールは『最後の砦』のような存在になることもあります。
そういう状況になると、
「チュールだけで栄養補給になるの?」
と不安になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、チュールは基本的に主食ではなく補助食です。
そのため、長期間チュールだけで栄養をまかなうのは難しいとされています。
一方で、老犬が食べないときには、栄養補給のきっかけとして役立つこともあります。
本章では、『チュールの役割や栄養の考え方、老犬の食事への活用方法』についてわかりやすく解説します。
チュールは主食ではなく補助食
まず知っておきたいのは、一般的なチュールは主食ではなく『おやつ・補助食』として作られているという点です。
ドッグフードには大きく分けて次の種類があります。
ドッグフードの種類
- 総合栄養食
(これだけで必要な栄養がとれる) - 一般食
(主食と一緒に与える食事) - おやつ
- 栄養補助食
- 投薬補助
多くのチュールは、この中のおやつや補助食に分類されます。
つまり、チュールは
- ご褒美として与える
- 食欲を刺激する
- 薬を飲ませるときに使う
といった用途を想定して作られているものが多いのです。
そのため、健康な犬でもチュールだけで食事を続けるのは基本的に推奨されていません。
ただし、老犬が食べないときは少し状況が変わります。
食欲が落ちているときは、『まず何か口にしてもらうこと』がとても大切です。
そういう意味では、チュールは食べるきっかけを作る食べ物として役立つことがあります。
チュールの栄養成分

チュールが老犬にとって食べやすい理由のひとつが、その成分バランスです。
一般的な犬用チュールは、次のような特徴があります。
犬用チュールの特徴
- 水分量が多い
- 柔らかいペースト状
- 香りが強い
- 比較的カロリーは低め
特に注目したいのが水分量の多さです。
チュールの多くは約80%前後が水分といわれています。
これは、老犬にとって意外と大きなメリットになることがあります。
というのも、食欲が落ちている老犬は水分摂取量も減りやすいからです。
チュールを食べることで、
- 少量でもエネルギーを補える
- 水分補給にもつながる
という点で、体に負担が少ない食べ物ともいえます。
ただし、カロリー自体はそれほど高くないため、チュールだけで1日に必要なエネルギーを満たすのは難しい場合もあります。
老犬の栄養補給に
チュールが役立つケース

ここまで読むと、
「チュールはあまり良くないのでは?」
と思うかもしれません。
ですが、実際には老犬の栄養補給に役立つ場面もあります。
例えば次のようなケースです。
食欲が落ちているときのきっかけ作り
老犬は、少しのきっかけで食欲が戻ることがあります。
チュールの香りや味が刺激になり、
- フードに興味を持つ
- 食事のスイッチが入る
ということもあります。
ドッグフードに混ぜて食べさせる
チュールをフードに少量混ぜることで、食いつきが良くなることがあります。
特に老犬では、
- 香りが強くなる
- 食感が柔らかくなる
ことで食べやすくなる場合があります。
応急的な栄養補給
何も食べない状態よりも、少しでも食べた方が体への負担は少ない場合があります。
そういうとき、チュールは負担が少なく食べやすいエネルギー源として役立つこともあります。
もちろん、食べない状態が続く場合は動物病院での相談が必要ですが、家庭でできる工夫のひとつとしてチュールを活用することは、決して珍しいことではありません。
チュールは”主食の代わり”ではなく、”老犬がもう一度ごはんを食べるためのサポート役”として活用しましょう。
チュールだけでは栄養不足になる理由
チュールは、食欲が落ちた老犬の栄養補給をサポートしてくれる心強い存在です。
ただ、愛犬の健康を維持するためには、最終的に総合栄養食を中心とした食事を目指すことが大切です。
では、なぜチュールだけでは栄養不足になりやすいのでしょうか。
理由を見ていきましょう。
必要な栄養バランスがそろっていない
総合栄養食のドッグフードは、犬が生きていくために必要な栄養バランスが細かく計算されています。
総合栄養食は、
- タンパク質
- 脂質
- ビタミン
- ミネラル
- カルシウム
などが、長期的に健康を維持できるように設計されています。
一方、チュールは主に嗜好性(食いつき)を重視して作られているため、総合栄養食ほど栄養バランスが整っていないことが多いのです。
必要カロリーを満たしにくい
老犬でも、体を維持するためには一定のカロリーが必要です。
体格や活動量によって異なりますが、小型犬でも1日に数百kcal程度は必要になることがあります。
チュール1本のカロリーは製品によりますが、数kcal〜十数kcal程度のものが多く、チュールだけで必要エネルギーを満たすのは現実的ではない場合もあります。
そのため、チュールはあくまで総合栄養食を食べるための補助として使う食べ物と考えるのが基本です。
愛犬の健康維持のためには、最終的に総合栄養食を中心とした食事に戻していくことが大切です。

わが家のシロタンがチュールに頼っていた時期の体験談や、総合栄養食へ戻すために行った工夫については、記事後半でご紹介しています。
『愛犬の体調は良いのに食いつきに悩んでいる』場合は、”食いつきの良いフード”を試してみるのもひとつの方法です。
食いつきに配慮されたドッグフードについては、こちらの記事でまとめています。
老犬がチュールだけ
食べ続けるとどうなる?

老犬がチュールだけを食べ続けていると、
「このまま続けても大丈夫?」
と不安になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
チュールは命をつなぐきっかけになることもありますが、長く続けることで注意したい点もあります。
本章では、『チュールだけを食べ続けた場合に考えられる影響』について解説します。
短期的には命をつなぐ手段になる

まず大前提として、老犬が食べないときに「何も食べない状態」よりも「少しでも食べる」ことの方が重要です。
特に食欲が落ちているときは、
- 体力の低下
- 脱水
- 低血糖
といったリスクが一気に高まります。
そんな中でチュールは、
- 香りが強く食欲を刺激する
- 柔らかく食べやすい
- 水分も一緒にとれる
という特徴があるため、食べない老犬にとって『最初の一口』になりやすい存在です。
実際に、まったく食べなかった愛犬がチュールをきっかけに少しずつ食べ始めることもあります。
そのため、短期的にはチュールは栄養補給の入り口であり、命をつなぐための大切な手段といえます。
まずは、食べられていること自体を前向きに捉えることも大切です。
長期的に続けた場合のリスク

チュールだけの状態が長く続くと、いくつか注意したい点も出てきます。
まず大きいのは、栄養バランスの偏りです。
多くのチュールは、主食ではなく『おやつ・補助食』として作られているため、
- タンパク質
- 脂質
- ビタミン・ミネラル
などが、総合栄養食ほどバランスよく含まれていないことがあります。
また、水分が多い分、カロリーが不足しやすいのも特徴です。
その結果、
- 体重の減少
- 筋肉量の低下
- 体力の低下
といった変化につながる可能性があります。
さらに、嗜好性が高い分、『チュールしか食べない状態(依存)』になりやすい点にも注意が必要です。
ただしここで大切なのは、『チュールが悪い』のではなく『使い方の問題』だということです。
食欲がが落ちているときは、まず食べることを優先しつつ、状態が落ち着いてきたら少しずつ食事の幅を広げていくことが理想です。
チュール依存と体調不良の見分け方

『チュールしか食べない』
と聞くと、依存なのか、それとも体調の問題なのか判断に迷う方も多いと思います。
ひとつの目安として、次のように考えることができます。
| 依存の可能性が高い ケース | 体調不良が疑われる ケース |
|---|---|
| 元気で普段通りに動いている | 元気がない 寝ている時間が増えた |
| チュールは勢いよく食べる | 食べる量や水を飲む量が減っている |
| 他の食べ物を選り好みする | 嘔吐や下痢などの症状がある |
特に老犬の場合は、『食べない=不調のサイン』であることも少なくありません。
そのため、『チュールしか食べない』という行動だけで判断するのではなく、全体の様子を見て判断することがとても大切です。
迷った場合は、早めに獣医師さんへ相談することも大切です。
食べない期間の限界

老犬が食べないとき、最も不安になるのが、
「どれくらいまで大丈夫なのか」
という点ではないでしょうか。
一般的には、健康な犬でも2〜3日食べない状態が続くと体力の低下が目立ち始めるといわれています。
しかし老犬の場合は、
- もともと体力が落ちている
- 持病がある
- 筋肉量が少ない
といった理由から、1日以上食べない状態でも注意が必要なことがあります。
特に次のような場合は、早めの対応が大切です。
早めの対応が必要な場合
- 水もほとんど飲まない
- ぐったりしている
- 嘔吐や下痢が続いている
- 急激に体重が減っている
こうした症状がある場合は、早めに動物病院へ相談することも大切です。
わが家の老犬シロタンの場合

わが家の愛犬シロタンは、慢性腎臓病に加えて急性膵炎の既往もあり、脱水は命に関わる危険がありました。
そのため、食事が取れない期間は定期的に動物病院や自宅で皮下補液を行っていました。
急性膵炎の既往があるシロタンにとって、本来ならチュールはあまり好ましい食べ物ではありません。
それでも獣医師さんからは、
「食べられるものを少しでも食べた方が良い」
と言われていました。
私自身も、
「もし命の限界が近づいているのなら、食いしん坊だったシロタンに、最後まで食べる喜びを感じてほしい」
そんな思いでチュールを与えていました。
ただ、チュールはあくまで補助的な役割だということもわかっていました。
命を繋ぐためには、最終的に総合栄養食へ戻していく必要があります。
そのための工夫については、次章でご紹介しています。
老犬が食べない時の
栄養補給と対処法

老犬がごはんを食べなくなったとき、飼い主さんが一番悩むのは、
「どうやって栄養をとらせるか」
ではないでしょうか。
特に、『チュールは食べるけどごはんは食べない』という状況になると、
「無理にもごはんを食べさせるべき?」
と悩みますよね。
結論から言うと、チュールは老犬の栄養補給に役立つ存在ですが、最終的には総合栄養食を中心とした食事へ戻していくことが大切です。
本章では、
- チュールを活用した栄養補給の方法
- わが家が総合栄養食に戻すために実践した工夫
について解説します。
チュールを使った栄養補給の方法

チュールは使い方によって、老犬の食事サポートに役立ちます。
ポイントは、『チュールだけで完結させない』ことです。
食欲が落ちた老犬への工夫として、『ドッグフードにチュールを混ぜる』方法があります。
老犬がフードを食べなくなる理由のひとつは、匂いが弱くなって食欲が刺激されないことです。
チュールを少量混ぜることで、香りが強くなり、食いつきが改善することがあります。
おすすめの方法は次の通りです。
おすすめの方法
- ドッグフードの上にチュールを少量のせる
- 軽く混ぜて香りを全体に広げる
- ふやかしたフードにトッピングする
- 少量ずつ回数を分けて与える
- フードを少し温めて香りを強くする
- 体調に合わせて無理のない量を調整する
老犬の場合、フードを人肌程度に温めると香りが立ち、食欲が刺激されることがあります。
一方で、注意したいポイントもあります。
注意したいポイント
- チュールを混ぜすぎて、チュールだけを舐める
- チュールの与えすぎ(栄養の偏り)
- 脂質や成分が持病に合わない可能性
- チュールしか食べなくなるリスク
膵炎や腎臓病などの持病がある場合は、内容や量について注意が必要です。
とはいえ、『まったく食べない状態よりも、食べられるものを少しでも食べることが優先される』場合もありますので、迷った時は獣医師さんに相談しましょう。
総合栄養食に戻すための工夫

チュールは、食欲が落ちた老犬にとって、栄養補給のサポートとしてとても心強い存在です。
ただし、チュールはあくまでも補助的な役割のため、最終的には総合栄養食を中心とした食事に戻していくことが大切です。
ここでは、『総合栄養食に戻すための考え方や工夫』についてご紹介していきます。
まずは体調を整えることが最優先
食欲が落ちているときは、食事の工夫よりも体調の安定が重要になる場合があります。
胃腸の調子が整っていない状態では、どんなに工夫しても食べないことがあります。
まずは、『食べられる体の状態を整える』ことを優先しましょう。
必要に応じて、動物病院での相談も大切です。
食事の幅を広げるステップ
体調が安定してきたら、少しずつ食事の幅を広げていきます。
おすすめのステップは次の通りです。
食事の幅を広げるステップ
- チュールにドッグフードを少量混ぜる
- 徐々にドッグフードの割合を増やす
- ドッグフードをふやかして柔らかくする
- ドッグフードを温めて香りを引き立てる
- 飼い主の手から直接与える
焦らず、愛犬のペースに合わせて進めていくことが大切です。
食いつきの良いドッグフードを試す
なかなか食事が進まない場合は、食いつきの良いドッグフードを試してみるのもひとつの方法です。
ドッグフードは愛犬によって『合う・合わない』が大きく分かれます。
今まで食べなかったフードでも、種類を変えることで食べてくれるようになるケースも少なくありません。
わが家が実践した工夫

わが家の愛犬シロタンが総合栄養食に戻るまでに、わが家で特に意識していたことは次の3つです。
体調を整える
「今日は明らかに食欲がない」
そう感じたときは無理をせず、受診して体調のケアを優先しました。
動物病院で相談しながら、胃腸の動きを整えるための注射や内服薬、さらに鍼灸治療や漢方薬なども取り入れていきました。
自宅では、お腹の温罨法も行なっています。
チュールの活用

わが家の愛犬シロタンが15歳を過ぎた頃、食欲が落ち、チュールしか食べない日もありました。
「とにかく何か食べてほしい」
という思いがある一方で、チュールばかりに頼りすぎることや、食事がチュール中心になってしまうことへの不安もありました。
そこで、以下の方法を実践しました。
- 1に与える量は多くても1本までにする
- 少量ずつ回数を分けて与える
- ドッグフードも試す
ドッグブーどにチュールをトッピングする方法も試しましたが、シロタンはチュールだけを上手に食べて、フードを残していました。
そのため、チュールは食事のきっかけ作りとして活用していました。
一方で、チュールにも興味を示さない日は、無理にフードをすすめず、お腹の調子を整える治療やケアを優先していました。
愛犬に合った食べ方を見つける

わが家の給餌は、以下の方法で行いました。
- 少量チュールへの食いつきで、その日の食欲を確認する。
- チュールへの食いつきが良い日は、フードを少しずつ与える。
- チュールにも興味を示さない日は、無理にフードをすすめず、チュールの量を少し追加する。
- チュール以外にも好きなおやつを探し、チュールだけに頼らない工夫をする。
フードは一度に与えず、5g食べたら次の5gをお皿に足す。
これをわが家では”わんこそば方式”と呼んでました。
愛犬好みのフードを見つける
わが家の愛犬シロタンは、持病の関係で療法食が中心でしたが、ドライ・ウェットともにさまざまなメーカーを試し、食べてくれるフードを探しました。
ただし、体調が悪い時は、何を試しても食事の幅を広げることは難しかったため、新しいフードは体調が良い時に試すようにしていました。
食欲が落ちている時は、無理にフードを変えるより、手作りごはんやトッピングの工夫を優先した方が効果的でした。
『チュールから総合栄養食へ戻す』ためには、愛犬に合ったフードに出会えることも大切です。
体調が安定しているのに食いつきに悩んでいる場合は、食いつきの良いドッグフードを試してみるのもひとつの方法です。
食いつきに配慮されたドッグフードについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
『チュールから総合栄養食へ戻すための第一歩』として、愛犬に合うフード探しの参考にしてください。
まとめ

チュールは食欲が落ちた犬でも食べやすく、栄養補給のきっかけとして役立つことがあります。
ただし、チュールだけに頼るのではなく、体調や栄養バランスを考えながら上手に活用することが大切です。
この記事のポイントをまとめると次の通りです。
- 老犬は嗅覚や歯の衰え、体調の変化により食欲が落ちることがある
- チュールは香りが強く柔らかいため、食欲が落ちた犬でも食べやすい
- チュールはフードに混ぜる・手から与えるなど、食事のきっかけとして活用すると効果的
- チュールだけに依存しないよう、少しずつ通常の食事に戻す工夫が大切
- 栄養バランスを整えるためにも、最終的には総合栄養食へ戻すことが重要
- 老犬が1日以上ほとんど食べない場合は体調の変化に注意する
- 元気がない・水も飲まないなどの症状がある場合は動物病院に相談する
老犬にとって「食べること」は体力を保つためにとても大切です。
チュールを補助的に活用しながら、最終的には総合栄養食を中心とした食事に戻していくことが大切です。
食いつきに配慮されたドッグフードについて、こちらの記事でまとめています。
総合栄養食に戻すための参考のひとつとしてご覧になってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

📚<主な出典・参考情報>
- 一般社団法人ペットフード協会. (2023). ペットフードの種類(総合栄養食・間食など)について. https://petfood.or.jp/knowledge/
- 環境省. (2022). ペットフードの安全性確保について. https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/petfood/
- Honda. (2023). 愛犬が食べない原因と対処法|フードや病気など原因別に紹介. Honda Dog. https://www.honda.co.jp/dog/useful/food/
※本記事は公開されている文献や資料を参考に、一般の飼い主向けにわかりやすく再構成したものです。愛犬の体調や病状には個体差があるため、食事や治療については必ず獣医師の診断・指導に従ってください。

