
「ごはんは食べないのに、チュールは食べる……。」
そんな状況になると、
「チュールは1日に何本までなら大丈夫?」
と、不安になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
わが家の愛犬シロタンも15歳を過ぎた頃から食欲が落ち、同じような不安を抱えました。
老犬は、
- 年齢
- 体重
- 食事内容
- 健康状態
- 持病の有無
などによって適切な量が変わるため、チュールも『何本までなら大丈夫か』を一律に決めることはできません。
大切なのは、その日の愛犬の様子に合わせて『今日は何本が適切か』を考えることです。
ただし、ごはんを食べずにチュールばかり食べる状態が続いている場合は、本数だけでなく、食事全体を見直すことも大切です。
『チュールしか食べなくなってしまう場合の対処法』については、こちらの記事でわかりやすくまとめています。
本記事では、老犬にチュールを与える際の目安や考え方、知っておきたいリスクについてまとめています。
この記事でわかること
- 老犬にチュールを何本まで与えられるかの目安
- 愛犬に合ったチュールの本数の考え方
- 老犬だからこそ知っておきたいリスク
わが家の体験談も交えながら、愛犬に合ったチュールとの付き合い方を考える際の参考になる内容をお伝えします。
老犬にチュールは
何本まで?

「チュールは何本までなら大丈夫?」
という疑問に対して、実は一律の答えはありません。
大切なのは本数だけを見るのではなく、1日の食事全体とのバランスを考えることです。
本章では、
- 本数ではなくカロリーで考える理由
- チュールのカロリー
- 老犬ならではの注意点
について、詳しく解説していきます。
基本の目安は「1日何本」ではなく
総カロリーで考える
「1日2〜4本程度」という情報を耳にしますが、これはあくまで一般的な目安であり、すべての老犬に当てはまるわけではありません。
例えば、同じ『2本』でも
- 小型犬にとっては多すぎる場合がある
- 大型犬にとっては少ない場合がある
といったように、状況によって大きく変わります。
そのため大切なのは、『本数』ではなく次の考え方です。
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チュールは“おやつ”としてカロリー管理する
チュールの多くは総合栄養食ではなく、嗜好性の高い補助食品です。
そのため、主食とは分けて考える必要があります。
目安としては、
<1日の必要カロリーのうち>
→ 90%を主食(ドッグフード)
→ 10%以内をチュールなどのおやつ
というバランスが理想です。
具体的なイメージ
例えば、体重5kgの老犬の場合
1日の必要カロリーが約300kcalだとすると、
チュールは最大でも約30kcal程度まで
これを超えてしまうと、
- 栄養バランスが崩れる
- 主食を食べなくなる
といったリスクが高まります。
『チュールは1日の中でどれくらいの割合か?』を意識することが大切です。
市販チュール1本あたりの
カロリーと特徴

では実際に、チュールはどれくらいのカロリーがあるのでしょうか。
一般的な市販チュールは、
1本あたり約7〜15kcal程度が目安です。
一見すると『低カロリーで安心』と思いがちですが、次にような落とし穴があります。
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少量でも“積み重なる”カロリー
例えば1本10kcalの場合、
- 3本 → 30kcal
- 5本 → 50kcal
と、気づかないうちにかなりのカロリーになります。
特に老犬は必要カロリー自体が少ないため、チュールの占める割合が一気に大きくなりやすいのです。
チュールの特徴
チュールには以下のようなメリットと注意点があります。
メリット
- 嗜好性が高く、食欲が落ちた老犬でも食べやすい
- 水分が多く、水分補給にもなる
- 柔らかく消化しやすい
注意点
- 栄養が偏りやすい
(主食代わりにはならない) - 美味しすぎて依存しやすい
- 与えすぎるとフードを食べなくなる
特に多いのが、
「チュールなら食べるから」と増やしてしまい、気づけば主食を食べなくなるケースです。
老犬の場合に目安が変わる理由
若い頃と同じ感覚でチュールを与えてしまうと、老犬には負担になることがあります。
その理由は、大きく3つあります。
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① 代謝が落ちている
老犬は活動量が減り、基礎代謝も低下します。
つまり、若い頃よりも必要カロリーが少ない状態です。
そのため、同じ量のチュールでも
- 太りやすい
- 内臓に負担がかかりやすい
といったリスクが高まります。
② 消化機能が弱くなっている
年齢とともに、消化酵素の分泌や胃腸の働きは低下します。
その結果、
- 少しの食べすぎでも下痢や嘔吐につながる
- 脂質の多いものが負担になる
といった変化が起こります。
チュールは食べやすい反面、
「食べられる=適量」ではない点に注意が必要です。
③ 病気のリスクが高まる
老犬になると、
- 腎臓病
- 心臓病
- 肝臓疾患
などのリスクが高まります。
こうした疾患がある場合、
- タンパク質量
- 塩分
- 脂質
などの管理が非常に重要になります。
チュールを無意識に増やしてしまうことで、症状を悪化させてしまう可能性もあるのです。
基本は、”慎重”に、”少量”ずつ

老犬にチュールを与えるときは、
- 本数で考えない
- カロリー全体で見る
- 少量ずつ様子を見る
この3つがとても重要です。
そして何より大切なのは、「チュールはあくまでサポート役」であることを忘れないことです。
老犬にチュールを与える
目的別の適量

1章でお伝えしたように、チュールの適量は『本数』だけで決められるものではありません。
- 食事の補助
- 水分補給
- 投薬補助
など、与える目的によって適切な量や使い方は変わります。
本章では、よくある4つのケースに分けて、老犬にチュールを与える際の適量の考え方を解説していきます。
食欲がないときの
サポートとして使う場合
「フードは食べないのに、チュールだけは食べる…」
これは老犬あるあるで、多くの飼い主さんの悩の一つだと思います。
ここでは、老犬にチュールを与える際に意識したい活用方法についてご紹介します。
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主食を食べるための補助
チュールはあくまで『きっかけ作り』として使うのが理想です。
おすすめの使い方
- フードに少量混ぜる(1/3本〜1/2本程度)
- 上からトッピングして香りづけする
- 最初のひと口だけチュールで誘導する
こうすることで、『チュールだけ食べる状態』を防ぎつつ、食欲を引き出すことができます。
わが家の愛犬シロタンの場合

わが家の愛犬シロタンは、フードにチュールを混ぜると、チュールだけを食べてフードを残していました。
そのため、最初に少量のチュールを与えて、食事のきっかけとして活用していました。
与える量を調整する
食欲がない時のサポートとして使う場合は、1日あたり1〜2本以内に抑えるのが現実的なラインです。
それ以上になる場合は、すでにチュールの割合が多くなりすぎている可能性があります。
わが家(愛犬2Kg)では、0.5本/日までにしていました。
水分補給として与える場合

老犬になると、水をあまり飲まなくなることがあります。
そんなときにチュールを使うのは、とてもよくある工夫です。
チュールは水分量が多いため、軽い水分補給のサポートにはなります。
ただし、上手に取り入れるためには、与え方を工夫することも大切です。
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水分補給につながる与え方
チュールは水分補給のサポートとして役立ちます。
ただし、チュールだけで必要な水分量を満たすのは難しいため、普段の飲水量を補う工夫として活用しましょう。
おすすめの工夫
- チュールに水を混ぜて薄める
- フードに水分を加える
- スープ状にして与える
こうすることで、チュールの量を増やさずに水分だけ増やすことができます。
与える量を調整する
水分目的の場合は、1日1本程度+水で薄める使い方が安心です。
「水を飲まないから」といってチュールを増やしすぎると、結果的にカロリー過多になってしまいます。
ほかの目的で使っている分も含めて、1日の量で調整すると安心です。
投薬補助として使う場合
薬を飲ませるのにチュールは非常に便利で、実際に多くの飼い主さんが活用しています。
わが家では、投薬補助としても活用しています。
この場合は少し考え方が変わり、『必要量だけ使う』ことが最優先になります。
使う量は“最小限”が基本
薬を包む・混ぜる目的であれば、本当に少量で十分なことがほとんどです。
量の目安
- 1回あたり数グラム(スプーン1杯程度)
- 多くても1日トータルで1/2本〜1本以内
注意したいポイント
- 美味しさで薬の存在を覚えると、逆に警戒されることがある
- 毎回たくさん使うと習慣化してしまう
そのため、『成功体験を作りつつ、量は増やさない』ことがポイントです。
おやつとして与える場合

特に問題なく食事ができている場合、チュールは“純粋なおやつ”として与えることになります。
このケースが一番シンプルですが、同時に与えすぎに注意しましょう。
基本は「1日の10%以内」
おやつとして与える場合は、
- 1日の総カロリーの10%以内
- 多くても20%以内
に抑えるのが理想です。
本数の目安(一般的な感覚)
あくまで一例ですが、
- 超小型犬 → 1本程度
- 小型犬 → 1〜2本
- 中型犬 → 2〜3本
このくらいが無理のない範囲です。
ただしこれはあくまで目安であり、実際には体重や食事量によって調整が必要です。
“与えすぎ”に注意
おやつとしてのチュールで多いのが、
- 可愛いからついあげてしまう
- 食べてくれるのが嬉しくて増える
- 家族それぞれがあげてしまう
といったケースです。
気づいたら、「1日5本以上も与えていた!」なんてことにならないように注意しましょう。
わが家の愛犬シロタンんの場合

わが家では、愛犬シロタンがシニアになるまでは、チュールを与えることはありませんでした。
おやつは犬用クッキーなど、別のものを与えていました。
15歳を過ぎた頃から食欲が落ち、食事のきっかけや投薬の補助として使うようになりました。
チュールはあくまで特別な存在として、「いつももらえる」と思わせないように気をつけていました。
体重別|
老犬のチュール適量早見表

「結局うちの子は何本までいいの?」
そんな疑問を持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。
これまでお伝えしてきた通り、『チュールの量は本来カロリーを基準に考えるこ』とが大切です。
ただ、カロリーを確認しながら量を調整するのは、少し難しく感じる飼い主さんも多いと思います。
そこで本章では、『健康な老犬がおやつや補助としてチュールを取り入れる場合』の上限の目安を、体重別にまとめました。
あくまでも目安であり、腎臓病や心臓病などの持病がある場合や、食事量・体調によって適量は変わります。
愛犬の状態に合わせて調整する際の参考としてご覧ください。
超小型犬(〜3kg)の目安

チワワやトイプードルなどの超小型犬は、体が小さい分、チュールの影響を最も受けやすいサイズです。
■ 目安本数
- 1日0.5〜1本程度
2Kgのボクは、1日0.25〜0.5本食べてるよ❣️
■ なぜ少なめなのか
超小型犬は1日の必要カロリー自体が少ないため、チュール1本でもかなりの割合を占めてしまいます。
例えば、1日に200kcal程度しか必要ない子の場合、チュール1本(約10kcal)はすでに5%です。
そこに2本、3本と増えていくと、あっという間にバランスが崩れてしまいます。
■ よくある悩みと対策
「少なすぎてかわいそう…」と感じることもありますよね。
そんなときは、量を増やさず満足感を上げる工夫をしましょう。
満足感を上げる工夫
- 数回に分けて与える
- フードに少し混ぜる
- 指に少量つけて舐めさせる
「本数を増やす」のではなく「回数で満足させる」のがポイントだよ。
小型犬(3〜7kg)の目安

ミニチュアダックスやシーズーなど、このサイズの子が一番多いのではないでしょうか。
■ 目安本数
- 1日1〜2本程度
■ よくあるケースと対策
- フードを残す → チュール追加
- 食べない → さらに追加
この流れで、1日3〜4本以上になってしまうケースは非常に多いです。
チュールは“食欲のきっかけ”までにしましょう。
与え方のコツ
- 最初の一口だけ使う
- フードと混ぜて量を増やさない
- 食べなければ時間を空ける
「食べない=すぐチュール追加」ではなく、使い方をコントロールすることが大切です。
中型犬(7〜15kg)の目安

柴犬やコーギーなどがこのゾーンに入ります。
■ 目安本数
- 1日2〜3本程度
■ 意外と見落としやすいポイント
体が大きくなると、
「少しくらい多くても大丈夫」と思いがちですが、
老犬の場合はそうとも限りません。
- 活動量の低下
- 代謝の低下
により、若い頃より必要カロリーは減っています。
■ よくある落とし穴
- 若い頃と同じ感覚で与えてしまう
- 食べるから大丈夫と思ってしまう
結果として、
体重増加や内臓負担につながることもあります。
■ 上手な使い方
1回量を減らして、回数を調整しましょう。
- 1回1本ではなく半分ずつ
- ご褒美として分散する
こうすることで、
満足感を維持しながら過剰摂取を防げます。
大型犬(15kg〜)の目安

ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーなどの大型犬です。
■ 目安本数
- 1日3〜5本程度
■ 本数は増えても油断は禁物
大型犬は確かに必要カロリーが多いため、本数としては増やすことができます。
ただし老犬になると、
- 内臓疾患のリスクが高い
- 関節への負担が大きい
といった問題が出てきます。
そのため、
「食べられる=増やしていい」ではない点が重要です。
■ 注意したいポイント
- 腎臓・心臓への負担
- 肥満による関節悪化
特に大型犬は体重増加の影響が大きいため、チュールの与えすぎは思った以上にリスクになります。
■ おすすめの考え方
本数よりも“総量”を重視しましょう。
- 他のおやつを減らす
- フード量とのバランスを見る
- 週単位で調整する
「今日は多めに食べたから明日は控えめに」など、長い目で調整する意識が大切です。
老犬にチュールを
与えすぎるリスク

ここまで体重や目的別の目安をご紹介してきましたが、チュールは『上限まで与えても大丈夫』というわけではありません。
与える本数が増えるほど、栄養バランスや健康への影響も考える必要があります。
本章では、本数を考えるうえで知っておきたい4つの注意点をご紹介します。
チュールしか食べなくなる偏食問題

チュールしか食べなくなる理由はとてもシンプルです。
- 香りが強い
- 舌触りが良い
- 食べやすい
一度「これが美味しい」と覚えてしまうと、他のフードを食べなくなることがあります。
食欲が落ちる
↓
チュールをあげる
↓
チュールだけ食べる
↓
フードを残す
↓
チュールを増やす
このループに入ると、抜け出すのがかなり大変になります。
食べないから本数を増やすのではなく、チュールはあくまで補助として活用することが大切です。
食欲が落ちたときの対処法や、チュールとの上手な付き合い方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
栄養バランスが崩れるリスク
チュールは、
- 食欲が落ちたとき
- ご褒美
- 投薬補助
として便利です。
ですが、一般的なおやつタイプは『総合栄養食』ではありません。
チュールを与える本数が増え、主食を食べる量が減ってしまうと、栄養バランスが偏る原因になることがあります。
老犬は筋肉量や体力を維持することも大切なため、チュールは主食を補助する役割として取り入れましょう。
もし、
- チュールしか食べない
- ドッグフードをほとんど食べない
という状態が続いている場合は、本数を増やすだけでなく原因を見直すことも大切です。
『チュールしか食べなくなった原因や、主食へ戻す工夫』については、こちらの記事で詳しくまとめています。
肥満・内臓負担につながる可能性

老犬は加齢とともに活動量や基礎代謝が低下するため、若い頃と同じ感覚でチュールを与えると、カロリーオーバーになりやすくなります。
肥満は、以下のような問題を引き起こすことがあります。
- 関節への負担(歩きにくくなる)
- 心臓や呼吸への負担
- 内臓への負担(特に肝臓・膵臓)
特に老犬は回復力が落ちているため、一度体調を崩すと長引くこともあります。
毎日与える場合は、他のおやつや食事量とのバランスもあわせて見直しましょう。
持病がある場合に注意すべき成分

老犬の場合、ここは特に重要なポイントです。
年齢とともに、
- 腎臓病
- 心臓病
- 肝臓疾患
といった病気のリスクが高まります。
持病がある場合は、チュールの与え方によって体への負担が変わることもあるため、注意が必要です。
タイトルテキスト
- 腎臓病の場合:
タンパク質・リンの摂りすぎに注意 - 心臓病の場合:
塩分の摂取量に注意 - 膵臓・消化器系:
脂質の摂りすぎに注意
最近では、腎臓や心臓の健康に配慮し、リンやナトリウムを調整したチュールも販売されています。
持病がある場合は、自己判断で選ばず、かかりつけの獣医師に相談しながら取り入れると安心です。
まとめ

あなたの愛犬にとって、「今日は何本くらいがちょうどいいかな?」と考えるイメージはできたでしょうか。
最後に、この記事の要点をまとめました。
- チュールは「何本」ではなく、1日の総カロリーを基本に考える
- おやつ・食事の補助・水分補給・投薬など、与える目的によって適量は変わる
- 与える量の目安は、体重だけでなく、食事内容や体調、健康状態、持病の有無なども踏まえて考える
チュールは、老犬の食事をサポートしてくれる心強い存在です。
本記事が、
「今日は何本が愛犬に合っているかな?」
と考える際の一助になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

📚<主な参考情報・文献>
- いなばペットフード.(n.d.).CIAOちゅ〜る 商品情報.https://www.inaba-petfood.co.jp/
- 環境省.(n.d.).ペットフードの安全性確保について.https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/petfood/
- 日本小動物獣医師会.(n.d.).高齢犬(シニア犬)の健康管理と食事.https://www.jsava.org/
- 日本ペットフード協会.(n.d.).ペットフードの基礎知識.https://petfood.or.jp/
本記事は、公的機関および関連団体が公開している情報をもとに、一般の飼い主向けに再構成したものです。愛犬の体調や食事について不安がある場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。
