
愛犬が旅立つ時のことなど考えたくない、考えるのが怖い、という方は多いでしょう。
私もその一人です。
愛犬が余命宣告を受けた時、愛犬を失うことが怖くて、悲しくて、どうやって見送ろうかなど考える余裕もありませんでした。
幸いにも、愛犬は余命宣告から3年近く生きてくれました。
旅立つ数ヶ月前から血液検査データ値が悪くなり始め、薬を増やしても受診毎に悪化していく様子を見て「一日でも長く…」と願う反面、心のどこかで少しずつ覚悟をしていたように思います。
今回は、私が愛犬を見送った時のエピソードについてまとめました。
愛犬の旅立ちに不安を感じている方に届くと嬉しいです。
愛犬が余命宣告を受けた時の思いについて、こちらの記事に記しています。
一緒に過ごす時間を
十分にもつ
わが家の愛犬は、動物病院から連れて帰った日の夜に息を引き取りました。
しばらく抱っこして過ごし、「もしかしたら、奇跡が起きて目を覚ますのではないか」そんな期待もありました。
少しずつ愛犬の体温が下がっていくのを感じ、もう戻ってくることはないと実感した時、動物病院に連絡しました。
24時間救急体制の動物病院だったので、夜間も対応してくださいました。
「連れてきてくれれば、エンゼルケアをさせてもらいますよ」と言ってくださいましたが、愛犬は病院が苦手でしたし、自分でケアしたいという思いもあったので、エンゼルケアやその後の冷やし方を教えていただき、自宅で行いました。
しばらくの間(おそらく1時間位)抱っこしていたので、その間に硬直が進んでしまい、足が伸展したままになっていました。
朝方、硬直が和らいだので、足をゆっくり屈曲させていつもの寝姿に近い姿勢に戻すことができました。
「よく頑張ったね、ありがとう」そんな言葉をかけ続けなような記憶があります。
亡くなった直後は、魂が出たり入ったりしていると聞きます。
気が済むまで一緒に過ごし、たくさん話しかけてあげると良いと思います。
もう身体の苦しみはないのですから、飼い主さんの声は心地よく届くと思います。
身体は動かなくなりますので、お気持ちに余裕があれば、姿勢を整えて抱っこしてあげると、その後ベッドに寝かせやすいです。
葬儀社を決める
愛犬が亡くなった後、眠ることもできず、ただただ側で過ごしていました。
夜中にふと、「火葬はどうしたらいいのだろう…」と考えました。
亡くなったのは土曜日の夜でした。「日曜日は火葬も混んでるのかな?」と思うと、急に不安になりました。
いつまでも愛犬と一緒に過ごしたい気持ちが溢れていましたが、愛犬の身体にお疲れ様と言ってお別れをすることも飼い主の役目だという思いもありました。
月曜日からは出勤でしたし、夏場だったので身体の痛みも心配でした。
真夜中にペットの葬儀社を探し、急なスケジュールながらも自分が納得のいくプランがある葬儀社を予約することができました。
時間に余裕がある場合は、葬儀社を急いで決めることはないでしょう。愛犬の身体とお別れをする覚悟ができるまで一緒に過ごすのも良と思います。
残念ながら、ペットに忌引きはありません。
お仕事やご家族の事情で時間が限られている場合に慌てないよう、事前に少しだけ情報を持っておくのも良いと思います。
葬儀社を決めずとも、「困った時はここに相談しよう」位でも良いと思います。
お散歩をする
葬儀、火葬の時間を最終の時間にしてもらい、愛犬と一緒に過ごす時間を最大限持ちました。
葬儀の時間まで、思いつくことは全てやりました。その一つがお散歩です。
夏だったので、気温が上がる前の早朝に、いつも旅行の時に使っていたキャリーバッグに入れて、いつものお散歩コースを歩きながら思い出話をたくさんしました。

ドッグカートをお持ちの場合は、カートでのお散歩もいいですね。
季節によっては、身体を保冷剤で冷やし続けることを忘れないようにしてあげてくださいね。
お世話になった方々に
連絡する
まず、家族や友人に連絡をしました。
都合のつく友人が会いに来てくれたこと、とても嬉しくて癒されました。
かかりつけの動物病院に受診の予約もしていたので、ご報告と予約キャンセルの連絡もしました。
愛犬を譲っていただいたブリーダーさんにも連絡をして、巡り合わせていただいたことへの感謝を伝えました。
連絡は急がなくても良いと思います。気持ちが向いた時に、知らせたい人に伝えれば良いと思います。
私は、愛犬の身体があるうちに、これまでお世話になった方々に感謝をお伝えしたかったので、早々に連絡しました。
「愛犬も聞いてくれているかもしれない」と思っていたのもかしれまん。
お花を準備する

葬儀に向けてお花を準備しました。
愛犬に備えるお花と棺に入れるお花を準備しました。
普段花を買うことがなかったので、近所の花屋を探すことから始めました。
思うような花がなく、何件か周りました。
お花屋さんの場所くらいは、元気なうちから探しておいても良いかもしれませんね。
手紙を書く
愛犬にこれだけは伝えたい気持ちを手紙に書いて、愛犬に読んで聞かせました。
そして、家族写真と一緒に棺に入れてもらいました。
書くこと、読んで聞かせることで愛犬に届くような気がしましたし、棺に入れることでずっと持っていてくれるような気もちにもなりました。

デジタルの時代になり手紙を書く機会は減りましたが、思いを綴ることはグリーワークにもなるように思います。
見送る
わが家は、いわゆる家族葬にしました。葬儀社の方に自宅に来ていただき、セレモニーをしていただきました。
棺に入れるものは、あらかじめ厳選し手おき、葬儀社の方に相談して最終決定しました。
最後に作ったわんごはんの茹でたささみ、好きだったおやつ、お守り、相棒犬のマフラー、私の匂いが染みついたシュシュなど、一緒に過ごした日々に愛用したものを入れてもらいました。
後から「あれも持たせればよかった」と後悔がないように、事前に考えておき、葬儀社の方に相談すると良いでしょう。
わが家の愛犬は、納棺師だった方に心のこもった対応をしていただき、穏やかなお見送りができました。
メモリアルグッズ
お骨を散骨するか、骨壷に入れて自宅に置くかを選べました。
すぐに手放すことができず、骨壷に入れていただきました。
お骨カプセルも作っていただきました。
お骨については、飼い主により考え方はそれぞれでしょう。
自然に返してあげたいという方は散骨が良いでしょうし、もう少し一緒にいたいという方は骨壷に入れていただくと良いでしょう。
子どもの頃、「動物は土に帰る」と教わったことがあったので、いつかは散骨をしたいと思っていました。
愛犬を形のないものとして感じられるようになった時、散骨をしてくれるお寺の永代供養に送り出しました。
形あるものを手放すタイミングはそれぞれだと思いますにで、ご自身のお気持ちに沿って選ぶことをおすすめします。
まとめ
わが家の愛犬を見送った時のエピソードをご紹介しました。
旅立ちは、突然だったり、覚悟をしていても気持ちが追いつかなかったりするものです。
愛犬との最期の時間の過ごし方は、その後の心の回復に影響します。
わん友の経験を聞いたり、困った時に相談する人など、少しだけイメージしておくと良いかもしれません。
心の準備をしておくことは、悪いことではないと思います。
愛犬をお迎えした時と同じ、もしくはそれ以上の愛情だと思っています。
かけがえのない愛犬との別れを惜しみなく過ごされることを願っています。
ペットロスとの向き合い方についての体験談をこちらの記事にまとめています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。