
愛犬の脂漏症、なかなか治らない。
”薬で一時的に落ち着いても、またベタつきやニオイが戻ってくる…”
そんな経験をしていませんか?
実は、皮膚トラブルを繰り返す場合、“食事の中身”が根本原因になっていることがあります。
特に手作りご飯に切り替えた飼い主さんの中には、”健康のために始めたのに、逆に悪化した気がする”という声も少なくありません。
本記事では、
- 脂漏症の改善を妨げる落とし穴
- 回復を目指せる手作りご飯の考え方
について、徹底解説します。
「うちの子には何を食べさせたらいいの?」
と悩む飼い主さんが、今すぐ実践できる“再発させないための食事戦略”をお伝えします。
犬の脂漏症の原因と
手作りご飯を始める前の注意点

- 愛犬の体から脂っぽいにおいがする
- 皮膚がベタついて毛が抜けやすい
- かゆがって夜も眠れない
そんな症状を見て
「もしかして脂漏症かも?」
と不安になっていませんか?
最近では、ドッグフードをやめて、手作りご飯で改善を目指す飼い主さんも増えているようです。
しかし、脂漏症の原因は単純ではありません。
食事の内容だけでなく、
- 犬の体質
- ホルモンバランス
- 皮膚の代謝機能
など、さまざまな要因が関係しています。
手作りご飯を始める前に、”なぜ脂漏症になるのか”を理解することが、再発を防ぎ、根本的な改善につながる第一歩です。
脂漏症とは
- 脂漏症とは、犬の皮膚にある”皮脂腺”が過剰に皮脂を分泌してしまい、皮膚のバリア機能が崩れることで発生する皮膚疾患です。
- 症状
- タイプ
- 皮脂の原因
について整理していきましょう。
脂漏症の症状
- 皮膚がベタつく
- フケが増える
- 体臭が強くなる
- かゆみが出る
脂漏症のタイプ
脂漏症には、以下の2種類があります。
- 脂性タイプ:皮脂が多くてベタベタする
- 乾性タイプ:乾燥してフケが出やすい
いずれも皮脂バランスが崩れている点が共通で、犬によっては両方が混在する”混合タイプ”もあります。
皮脂分泌の主な原因
皮脂の過剰分泌は、
- 栄養の偏り(特に脂肪酸やビタミン不足)
- 腸内環境の乱れ
- ホルモン異常
- ストレス
などが、関係して起こります。
つまり、外側からシャンプーで洗っても一時的な改善にしかならず、「体の中から整える」ケアが必要なのです。
続発性脂漏症と
原発性脂漏症の違い
脂漏症には大きく分けて2つのタイプがあります。
- 原因が外にある”続発性脂漏症”
- 原因が中(体質)にある”原発性脂漏症”
です。
タイプを理解していないと、間違った手作りご飯で逆効果になることもあるので注意しましょう。
続発性脂漏症
最も多いのがこのタイプです。
以下の原因で、結果的に脂漏症を発症しているタイプです。
脂漏症の原因
- 食物アレルギー
- 環境アレルギー(アトピー)
- 甲状腺機能低下症
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング)
- マラセチア感染
- 細菌感染
- 腸内環境の乱れ
このタイプでは、まず”原因となる病気”を治療しなければ、手作りご飯だけでの改善は難しいでしょう。
病院で血液検査や皮膚検査を行い、根本原因を特定することが第一です。
原発性脂漏症(体質によるタイプ)
一部の犬種(シーズー、コッカー、バセットなど)に多い、遺伝的な傾向による脂漏症です。
皮膚のターンオーバーが異常に早く、フケや脂が過剰に出やすくなります。
このタイプの犬では、手作りご飯による
- 脂質バランスの最適化
- 抗炎症栄養素の補給
- 腸内環境の安定化
が非常に有効です。
食事の力で症状をコントロールしていくことはできますが、体質そのものを完全に”治す”ことはできません。
食事・スキンケア・生活習慣の総合アプローチが重要になります。
動物病院で確認したいこと
脂漏症の改善を目指す上で、”隠れた原因”を明らかにすることが重要です。
動物病院で以下の検査を行うことで、正確なアプローチ方針が立てられます。
動物病院で確認したい検査一覧
- 皮膚検査(細胞診):
細菌・マラセチア・脂分泌異常の有無を確認する - 真菌検査:
感染症によるフケ・かゆみの可能性を除外する - アレルギー検査(IgE):
特定の食材や環境アレルゲンを特定する - 血液検査:
ホルモン異常・肝機能・腎機能などをチェックする - 体脂肪スキャン/体組成測定:
慢性的な代謝異常を確認する
これらの検査を受けることで、単なる脂漏ではなく内科的な問題が背景にあるかどうかを判断できます。
根本原因が食事以外にある可能性を見逃さないようにすることが大切です。
脂漏症のケアは、食事・環境・体質の三方向から見直すことが重要です。
犬の脂漏症は
手作りご飯で治るの?
脂漏症の飼い主さんが最も気になるのがここだと思います。
結論としては、次のように整理できます。
- 続発性脂漏症
→ 原因が治療されれば改善する。
食事は大きなサポートになる。 - 原発性脂漏症
→ “治る”というより、食事で症状を安定させることができる。
つまり「手作りご飯だけで治る」と断言できるケースは少ないですが、 手作りご飯は脂漏症ケアでとても大きな役割を果たします。
手作りご飯がサポートになる理由
- 皮膚バリアをつくる必須脂肪酸を適切に補える
(特にオメガ3脂肪酸) - 腸内環境を整え、免疫過剰反応を抑える
- アレルギーの原因食材を排除しやすい
- 添加物や余計な油を避けられる
- 乾性脂漏の犬は”水分を食事で補える”ことが大きい
手作りご飯が合うケース
- ドライフードだと便が緩む・臭いが強い
- アレルギー疑いで食材を一つずつ試したい
- 脂漏症が季節ごとに悪化しやすい
- 乾燥タイプで水分補給が課題
手作りご飯を始めるときのポイント
脂漏症の愛犬に手作りご飯を与える時は、”正しく作れば改善のサポートになるが、間違えると悪化することもある”という事を理解しておきましょう。
例えば、脂質を怖がって極端に減らしたり、肉中心でビタミンやミネラルを軽視すると、皮膚の修復に必要な栄養が不足します。
逆に、オイルを加えすぎると酸化脂質が皮膚に炎症を起こすこともあります。
手作りご飯を始める前に、以下のポイントを押さえておくと安心です。
手作りご飯は”体質改善のサポート食”であり、治療ではありません。
体の内側から皮膚を強くし、再発しにくいコンディションを整えるためのものです。
焦らず、少しずつ愛犬の体調の変化を観察しながら進めていきましょう。
脂漏症の犬に必要な
栄養素と食材

犬の脂漏症は、薬用シャンプーで一時的に症状を抑えることはできますが、根本的な改善には”内側からのケア”が重要です。
つまり、食事の見直しも大切な要素です。
本章では、
- 脂漏症改善に欠かせない栄養素
- 手作りご飯で意識したい食材選び
について、詳しく解説します。
皮膚・被毛ケアに必要な栄養素
脂漏症の愛犬にとって、皮膚のターンオーバーを整え、炎症を抑えるための栄養バランスが重要です。
とくに意識したいのが以下の栄養素です。
大事な栄養素
- オメガ3脂肪酸(EPA・DHA):
かゆみや赤みの軽減をサポートする栄養素です。
青魚(サーモン、イワシ、サバ)や亜麻仁油に多く含まれ、皮膚の炎症反応を補助的に緩和する働きがあるとされています。 - 亜鉛:
皮膚の再生に不可欠なミネラルです。
不足するとフケや脱毛が起こりやすくなります。
鶏レバー、卵黄、牛赤身肉、かぼちゃの種などに含まれます。 - ビタミンA:
皮膚粘膜の健康維持に関与します。
にんじん、かぼちゃ、レバーに豊富です。 - ビタミンE:
抗酸化作用により、皮膚細胞の老化を防ぎます。
アーモンド粉、植物油(特にひまわり油)に含まれます。 - ビタミンB群:皮脂分泌を正常に保つ働きがあります。
特にビタミンB6は鶏むね肉やバナナに多く含まれます。
これらの栄養を過不足なく摂ることが、皮脂バランスの安定につながります。
手作りご飯では、
- 動物性たんぱく質:野菜:炭水化物=5:3:2 程度
をひとつの目安として考えると、皮膚に負担をかけない栄養バランスがとりやすくなります。
ただし、これらの栄養素は体に良い働きをする一方で、過剰に摂取すると、かえって体調や皮膚状態に影響が出ることもあります。
手作りご飯では、”少量から様子を見る””栄養全体のバランスを整える”ことを意識し、体重・年齢・体調に合わせて柔軟に調整していくことが大切です。
避けるべき食材・添加物
脂漏症の犬にとって、「与えない方がいい食材・添加物」を避けることも改善の鍵です。
特に注意したいのが以下のポイントです。
注意するポイント
- 酸化した油脂:
時間が経ったドッグフードや調理済みの油は、酸化して皮脂腺を刺激します。
古いフードや揚げ物は避けましょう。 - 過剰な脂肪分:
高脂肪な肉(豚バラ・牛バラなど)は皮脂分泌を促進します。
鶏むね肉や白身魚など、脂肪の少ないたんぱく源を選ぶのが理想です。 - 人工添加物(香料・保存料・着色料):
腸内環境を乱し、免疫反応を悪化させる可能性があります。
特に安価なドッグフードには要注意です。 - 乳製品・小麦・トウモロコシ:
アレルギー体質の犬では、皮膚炎を悪化させることがあります。
脂漏症を繰り返す犬は一度除去して様子を見ましょう。
”脂漏症=皮脂の問題”と思われがちですが、実際は腸内環境の乱れや酸化ストレスも深く関わっています。
脂漏症対応のための
食材ローテーションと水分調整
脂漏症のケアで意外と見過ごされやすいポイントに、
- 同じ食材を毎日続けないこと
- 水分量の管理
があります。
水分は皮膚のバリア機能や皮脂バランスに関わる要素であり、食事からの水分摂取量が不足すると、皮膚環境に影響を及ぼすことがあります。
脂漏症の食事管理では、特定の食材に偏らない工夫や、水分摂取量を意識することが重要です。
① 食材ローテーションでアレルギー・負担を防ぐ
毎日同じたんぱく源(例:鶏肉ばかり)を与えていると、アレルギー反応や脂質代謝の偏りが起こりやすくなります。
魚・鹿肉・豆腐などを週ごとにローテーションさせることで、体内の炎症負担を減らし、栄養バランスをより自然に保てます。
② 水分量を増やして代謝と排出をサポート
水分摂取が不足すると、体内の巡りが滞りやすくなり、結果として皮脂バランスにも影響する可能性があります。
十分な水分を摂ることで、体内環境の維持や排出をサポートし、皮膚のコンディションを整える助けになると考えられています。
スープ仕立ての手作りご飯や、煮汁を少し加えることで水分摂取量を自然に増やせます。
とくに鶏の出汁や野菜スープは、香りで食欲を引き出しながら皮膚の代謝も助けてくれる優秀なサポート食です。
さらに、”水分+オメガ3脂肪酸”の組み合わせは、皮膚のバリア機能を整え、乾燥性脂漏・油性脂漏の両方に効果を発揮します。
”皮膚を外から洗う”よりも”内側から潤す”発想が、手作りご飯での脂漏症ケアの核心です。
栄養の偏りを避け、炎症を鎮め、体の循環を整える手作りご飯が、脂漏症改善の最短ルートです。
犬の脂漏症対策
手作りご飯レシピと注意点

脂漏症は、食事の栄養バランスだけでなく、皮膚の清潔さや生活環境の影響も大きく、“食事+日常ケア”の両立が改善の鍵です。
本章では、
- 脂漏症ケア向け手作りご飯のレシピ
- 手作りご飯の注意点
について、ご紹介します。
脂漏症の犬におすすめの
手作りご飯レシピ3選
栄養バランスが取りやすく、炎症を抑えながら皮膚の修復を助けてくれるレシピなので、参考にしてください。
①【魚中心】オメガ3で皮膚を整えるご飯
目的:皮膚の炎症を抑え、脂漏症のベタつきやかゆみを軽減
材料(体重5kgの犬・1食分)
- 生鮭または鱈(骨・皮を除く)…40g
- 白米または雑穀ご飯…30g
- ブロッコリー…20g
- かぼちゃ…20g
- 亜麻仁油…小さじ1/4
- 水…100ml
作り方
- 魚は茹でるか蒸してしっかり火を通す。
- 野菜は柔らかく茹でて刻む。
- ご飯と混ぜ、最後に亜麻仁油を加える(※熱い状態で油を入れない)。
②【白身肉中心】低脂質・高たんぱくで代謝サポートご飯
目的:皮脂分泌を抑え、毛艶をキープ
材料(体重5kgの犬・1食分)
- 鶏むね肉(皮なし)…50g
- サツマイモ…30g
- 小松菜…15g
- すりごま(黒)…少々
- 水…100ml
作り方
- 鶏むね肉は茹でて細かく裂く。
- サツマイモと小松菜を柔らかく煮る。
- すべてを混ぜ合わせて完成。
③【低アレルゲン】アレルギー併発型脂漏症向け
目的:原因不明の脂漏やかゆみに悩む犬向け
材料(体重5kgの犬・1食分)
- 馬肉(赤身)…40g
- 炊いたキヌアまたは白米…30g
- にんじん…20g
- ズッキーニ…15g
- ココナッツオイル…小さじ1/4
- 水…100ml
作り方
- 馬肉は茹でて脂を落とす。
- 野菜を柔らかく煮て細かく刻む。
- 全てを混ぜ、最後にココナッツオイルを加える。
手作り食に切り替える際の注意点
ここでは、調理法とレシピに関する注意点を確認しておきましょう。
調理法の基本ルール
調理する時は、以下のルールを守りましょう。
- 油は調理後に加える(酸化防止・栄養保持のため)
- 塩分・調味料は一切不要
- 食材は必ず加熱し、消化を助けるために細かく刻む
- 初めて与える食材は少量から様子を見る
レシピ選びのポイント
脂漏症の犬では、脂質・ビタミン・ミネラルのバランスが崩れると皮膚環境の悪化を招きやすくなります。
以下のチェックリストを基準に、栄養士監修レシピを参考に”うちの子レシピ”を増やしていくのがおすすめです。
栄養バランス・チェックリスト
- タンパク質源(鶏・白身魚・卵 など)を複数使っている
- オメガ3脂肪酸(サーモン・亜麻仁油など)を適量含む
- 亜鉛・ビタミンA・Eなど、皮膚代謝に必要な微量栄養素を意識している
- 塩分・糖分・加工食品・酸化油を避けている
- カロリー計算をして体重の増減を確認している
- 水分摂取をしっかり管理している(スープや煮汁などで補う)
これらの項目を満たしていない場合、脂漏症が改善しない・再発しやすい原因となることがあります。
もし自信がない場合は、ペット栄養士が監修する手作りご飯サポートサービスや、栄養設計ができる獣医師への相談を検討しましょう。
脂漏症を再発させない
ためのポイント

脂漏症は”治った!”と思っても、再発しやすい厄介な皮膚トラブルです。
手作りご飯で一時的に改善しても、数週間〜数ヶ月後に再発してしまうケースは少なくありません。
本章では、
- 犬種
- 年齢
- 季節
- ストレス
といった“再発の隠れ要因”に注目し、手作りご飯と合わせて行うべきケアのコツを詳しく解説します。
体質・犬種・年齢によるケア差異
脂漏症は”同じ病名”でも、犬種や年齢によって原因とケア方法が異なります。
ここでは代表的なタイプ別に解説します。
● ミニチュア・シュナウザー:皮脂分泌過多タイプ
シュナウザーはもともと皮脂腺が活発で、脂性タイプの脂漏症になりやすい犬種です。
動物性脂肪の摂りすぎがトラブルを悪化させるため、手作りご飯では、
- サーモンオイル
- 亜麻仁油
など、良質なオメガ3脂肪酸を少量取り入れるのがおすすめです。
タンパク源は、
- 鶏むね肉
- 白身魚
など、低脂肪のものを中心にしましょう。
● 柴犬:乾燥+アレルギー併発タイプ
柴犬は乾燥肌やアレルギー体質を持つ子が多く、皮脂不足やフケが原因で脂漏症を発症しやすい傾向があります。
手作りご飯では、
- オメガ3
- ビタミンE・亜鉛を含む食材(かぼちゃ・ブロッコリー・レバーなど)
をバランスよく摂取させましょう。
さらに、乾燥季節には食事に少量のごま油を加えると、皮膚の保湿サポートになります。
● 老犬:代謝低下+免疫力低下タイプ
シニア犬では新陳代謝が落ちるため、皮脂のターンオーバーが遅くなり、菌や炎症が残りやすい状態になります。
そのため、手作りご飯では、
- 抗酸化
- 消化の良さ
- たんぱく質の質
を意識することが重要です。
鶏ささみ・白身魚・豆腐・温野菜を組み合わせ、消化器に負担をかけないレシピを継続すると効果的です。
季節・体調・ストレスが
皮膚に与える影響と対策
脂漏症は、季節や環境によって大きく悪化・改善が左右される“デリケートな疾患”です。
とくに気温・湿度・紫外線・ストレスなどが皮膚に与える影響は軽視できません。
- 湿度(梅雨・夏):
ジメジメした環境では菌が繁殖しやすく、皮脂の酸化が進みます。
室内は湿度50%前後をキープし、毎日のブラッシングで通気性を確保しましょう。 - 紫外線(春〜秋):
紫外線は皮膚のバリア機能を弱め、かゆみや炎症を誘発します。
散歩は早朝や夕方を選び、帰宅後はぬるま湯で足や腹部を軽く洗い流しましょう。 - 運動とストレス:
ストレスはホルモンバランスを崩し、皮脂分泌を過剰にさせることがあります。
軽い運動や遊びを毎日取り入れ、リラックス時間をつくることが再発防止につながります。
脂漏症のコントロールには”皮膚ケア+メンタルケア”の両立が欠かせません。
食事で内側から整えるだけでなく、日々の環境を整えることが”再発を防ぐ隠れたポイント”です。
手作りご飯+モニタリングで
ケアを可視化する
脂漏症の改善は、一日ではわかりません。
しかし、見える化=モニタリングを取り入れることで、改善の兆しを早期に発見し、再発予防にもつながります。
● 写真で皮膚の変化を記録
週に1回、同じ明るさ・角度で愛犬の”耳・首・背中・お腹”を撮影しましょう。
- 被毛のツヤ
- 皮膚の赤み
- フケの量
の変化を観察し、手作りご飯やケアの効果が客観的に確認しましょう。
● 体重と体脂肪の変動をチェック
脂漏症ケア中は食事バランスが変化するため、体重管理も重要です。
急な体重減少は栄養不足、増加は脂質過多のサインです。
週1回の測定を習慣化し、変化が見られたらレシピを微調整しましょう。
● 被毛と臭いのチェックリストを作る
被毛のベタつき・臭い・かゆみの頻度を日記形式で記録するのもおすすめです。
これにより、”どの食材で改善・悪化したか”が明確になり、次回以降の食事調整に役立ちます。
まとめ

脂漏症の犬に手作りご飯を与えることは、皮膚の健康を内側から支える大切なケア方法です。
しかし、正しい知識と専門家のサポートがないまま自己流で続けると、改善しないどころか悪化してしまうこともあります。
最後に、この記事全体の重要ポイントを整理してまとめます。
- 脂漏症の基本を理解する
- 脂漏症は皮脂の分泌バランスが崩れて皮膚環境が乱れる病気です。
- 原発性(体質性)と続発性(他の病気が原因)があり、続発性はホルモン異常やアレルギーと関係することもあります。
- 食事改善だけでなく、根本原因の特定が重要です。
- 手作りご飯での改善ポイント
- 手作り食は「内側から皮膚を整える」有効なアプローチです。
- オメガ3脂肪酸・亜鉛・ビタミンA・Eなど、皮膚代謝に関わる栄養素を意識して補いましょう。
- 魚中心・白身魚中心・低アレルゲンなど、愛犬の体質に合わせた食材選びが大切です。
- 脂の酸化を防ぎ、添加物を避けることが皮脂バランス維持につながります。
- スープや煮汁を活用し、十分な水分摂取を心がけましょう。
- 栄養・安全面で気をつけること
- 栄養素の過不足がないよう、全体のバランスを確認しましょう。
- たんぱく質源を固定せず、愛犬の体調を見ながら食材を選びましょう。
- 手作り食に不安がある場合は、獣医師や動物栄養の専門家へ相談しましょう。
- 急激な体重変化や食欲不振、皮膚症状の悪化が見られた場合は早めに受診しましょう。
- 再発を防ぐモニタリング習慣
- 皮膚や被毛の状態を定期的に記録しましょう。
- 体重・便の状態・食欲・体臭などの変化を観察しましょう。
- 季節や体調に応じて食事内容を見直しましょう。
- ストレスや運動不足、スキンケア習慣にも気を配ることが大切です。
- 一人で抱えず、専門家と連携する
- 脂漏症ケアは手作りご飯だけで完結するものではありません。
- 食事・生活環境・体質を総合的に見ながら管理することが大切です。
- 無理なく継続できる方法を見つけることが、愛犬の皮膚の健康維持につながります。
本記事が、脂漏症と向き合う飼い主さまの不安を少しでも和らげ、皆さまの愛犬が健やかで快適な毎日を過ごすための一助となれば嬉しく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

📚<主な参考文献>
- 小動物臨床栄養学研究会(2020)『小動物臨床栄養学 第5版』ファームプレス.
- 日本獣医皮膚科学会(2019)『犬と猫の皮膚病診療ガイドライン』インターズー.
- 山村 穂積(2018)犬の脂漏症と皮膚バリア機能.『CLINIC NOTE(クリニックノート)』166号,インターズー.
※本記事は、獣医療・栄養学に関する一般的な情報および公開されている文献をもとに作成していますが、特定の疾患の診断・治療・処方を目的としたものではありません。犬の脂漏症の原因や症状、適切な食事内容は個体差が大きく、基礎疾患や体質、年齢によっても異なります。実際の治療や食事管理については、必ず獣医師などの専門家にご相談ください。